「相互フォローしなければフォロワー数は伸びない」という考えは勘違いです。むしろ、フォロワーが欲しいなら、安易にフォローすべきではありません。
ここにTwitterブランディングの指標となる方程式をご紹介します。
『フォロワー数-フォロー数=ブランディングレベル』
私自身、会社の看板に依存しない状況を作るため、Twitterブランディングを追求してきました。結果として計7万名から支持していただけるTwitterアカウントに育ち、本業にも副業にも無視できない影響を与える発信ツールとなっています。
先ほどの方程式にも通ずる「フォロワーが欲しいならフォローするな」という個人ブランディングの本質は、2019年からスタートしたTwitter運用の過程で気づいたものです。
本記事では、「フォローしなければフォロワーが増えない」と悩む未来のインフルエンサーに向けて、相互フォローなしで1か月3,000名からフォローされている私のブランディング術を公開します。
Contents
Twitterブランディングの基礎
Twitterブランディングの基礎部分、つまり本質は相手にベネフィットを与えることです。直訳するとベネフィットの意味は“利益”ですが、マーケティングの世界では「自分に関わると手に入る幸せな未来」をベネフィットと呼びます。
しかし、自身をブランディングしたいと考えつつ、セオリーとは真逆の行動をしているアカウントは珍しくありません。もっともブランディングに繋がらない発信は、以下に代表されるプライベートな発言です。
「今、カフェにいる」
「有名人の〇〇とごはん」
「取引先との飲み会、盛り上がっています(パシャリ)」
このようなツイートはほぼ100%、ブランディングに繋がりません。
どれも“誰が得をする発信なのか”が考えられておらず、どの方向にもベネフィットを提供できていないからです。大勢のファンを抱える有名人なら需要はあるかもしれませんが、私たち一般人のプライベートに興味を示すTwitterユーザーはゼロだと思って良いでしょう。
あらためて言いますが、Twitterでブランディングをしたいなら「自身の発信活動は誰にベネフィットを与えているのか」を明確にすることが基礎中の基礎です。※ブランディングの前に、ツイッターのマナーを知らない方はこちらの記事「Twitter初心者必見!フォローのマナーと基礎用語を解説」に目を通してください。
具体的なTwitterブランディングの実践手順
ブランディングの実践前に、あらかじめTwitterでブランディングを確立する意味を明確にしておきましょう。
たとえば、私の場合は「会社の看板に頼らず営業成績を挙げたい」という想いが、Twitterブランディングに挑戦するキッカケでした。ブランディングにより自身の付加価値を底上げし、ほかのビジネスパーソンに対する差別化を図りたかったのです。
Twitterブランディングにより、あなたが実現したい未来は何でしょうか? ここからは、2019年から個人ブランディングを研究・実践し、本業にも副業にもTwitterを活用している私の知見をご説明します。ぜひ「あなたの理想のビジョン」を実現するお手伝いをさせてください。
フォローの基準を設けてアカウントを整理整頓する
記事冒頭、私はブランディングの方程式を『フォロワー数-フォロー数=ブランディングレベル』とあらわしました。
この話をした途端、いきなり無差別に大勢のフォローを外していく人があらわれます。しかし、これこそ“ブランディングの真逆”を行く、最悪のアクションです。絶対にやってはいけません。
次に、安易に「今後はフォローしなければ良いんですね」と考える人もあらわれますが、これもまったく違います。フォローしたい人がいるなら、フォローすべきです。私も素敵な方を見つけたときには、すかさずフォローして発信を追いかけています。
それほど極端な提案をしているわけではありません。下記のように、フォローする人を丁寧に選び整理整頓をしてほしいのです。
- しばらく更新されていない休眠アカウントを1件ずつ確認して整理する
- 新しくフォローする際には一定の基準を設ける
参考までに、私が設けているフォローの基準をご紹介します。
どのようにフォローの基準を設ければ良いのか分からないとき、ぜひ参考にしてください。
- 言行一致している
- GIVEの精神がある
- 勉強になる発信をしている
- 発信に人柄の良さを感じる
このような特徴のある方を見つけたとき、私は「この人は実際に会っても素敵だろうな」と想像してフォローします。敬意から始まる関係は長続きしますし、場合によっては一生の友人になり得ます。
これがTwitterブランディングの第一段階です。
ブランディングを軌道に乗せるツイートの型
Twitterはツイート1件に使える文字数が140字以内と決まっています。しかし、あなたのブランド(世界観)を140字以内で伝えるのは簡単ではありません。ちょっとしたコツが必要です。
まず以下に挙げた3つのポイントを覚えておいてください。
- 結論(キャッチコピー)
- 状況説明(理由)
- 結論(自分の意思)
これはツイートを考えるときの設計図となる基本の“型”です。決して起承転結を作ろうとせず、140字のなかで「結論→説明→結論」と展開するように意識してください。小説を書くわけではありませんから、シンプルで良いのです。
以下は「結論→説明→結論」の型を意識して作成したツイートです。
冒頭から「暇は毒です。」と結論を述べました。
そして一段ずつ階段をのぼるように、結論に到達するまでの理由を説明していきます。最後に自分なりの意見を書いて、キュッと締めれば“結論のサンドイッチ”の出来上がり。これが5,000ツイートを越えたころに発見した、ツイートの王道テンプレートです。
ぜひ、インプレッション(Twitterユーザーに表示された回数)とエンゲージメント総数(ツイートを見た人が行動した回数)も併せてご覧ください。
この通り、10,820いいねを獲得し、4,914人にプロフィールを見てもらうことに成功しました。
今回ご紹介したツイートの型を活用することで、格段に反応を得やすいツイートを作れるようになります。先天的に“人を魅了する文章スキル”を持った一部の天才を除き、Twitterブランディングに不可欠な技術なのでぜひ習得してください。
10回に一度は「アドバイス系」のツイートを投稿する
淡々と少し上からの投稿を継続していると、発信者が「スゴイ」と思われる反面、「近寄りがたい人」と感じる可能性があります。そのようなアカウントに育ててしまうと、フォロワーさんとの交流が生まれないため、10回に一度は”自分も他の人からアドバイスをもらっている”という投稿も混ぜてみるといいです。
このように、”他人からのアドバイスに感動している姿”を見せるのも人間味があり、画面の向こう側に人間が実在しているのだと読み手に伝わります。botと思われないための投稿でもあります。
ちなみに、この投稿は3.3万いいねを超えています。人を惹きつける投稿をするには、一次情報(リアルな情報)の発信が欠かせません。
どこかの文章をコピペして貼り付けるのではなく、一次情報を発信することで、個人ブランディングは加速します。
補足:マウンティングされたツイートも取り入れよう
人はマウンティングするのが好きな生き物です。ただ、ツイッターでマウンティングすると、批判が増えてしまいます。そこで、自らがマウンティングされた投稿をしてみてください。
人の悪口やマウンティングというのは、人の大好物な話題です。それを”マウンティングされた側”として発信しましょう。
批判は起きないですし、同じく舐められた経験がある人が反応してくれます。上記の投稿は結果、6.3万いいねまで伸びました。ぜひ、使ってみてください。
追記|Twitterはキャッチコピーを学べ
余談ですが、上記のように1万いいねを超えるバズる投稿には、”ある共通点”があります。その共通点とは、冒頭の一文が”パワーワード”であるということです。
パワーワードとは、 簡潔でキャッチーな文言の中に含蓄もあって心が動かされるような言葉という意味です。そのパワーワードを使い、人の目を止めるテクニックをキャッチコピーといいます。
Twitter内では毎秒多くの方が投稿しています。その中で、冒頭文が目を引かない文章だと読み飛ばされてしまいます。
あなたの投稿が読み飛ばされないためにも、人の目を止めるキャッチコピーの作り方を学んでみてください。
発信からフォローに繋げるプロフィール作成のコツ
ツイートを見てあなたに少しだけ興味を持った人は、Twitter上のアイコンをクリックしてプロフィールに訪問します。Twitterの自己紹介欄を参照し、あなたがどのような人物なのかチェックするのです。Twitterユーザーがあなたの世界観に共感してフォローするかどうかは、この瞬間に決まります。
しかし、多くの人は発信活動こそ精力的に頑張るものの、プロフィールを作り込みません。そのため、どれだけ素敵なツイートを続けていてもフォローに繋がらないのです。
私も20,000ツイートをした段階では、プロフィールの作り込みが甘かったために3,000名しかフォロワーがいませんでした。それがプロフィールを変えた途端、約1か月で新しく3,000名の方からフォローされるようになりました。おもしろいことに、まったくツイートの型を変えることなく爆発的に伸びたのです。
では、どのようなプロフィールを作れば良いのでしょうか。答えは記事前半でご紹介した「ベネフィットの提示」にあります。ずばり、プロフィールには“自分目線の話”ではなく“相手目線の話”を盛り込んでください。※ベネフィット提示は、ツイート文にも活用できますので、下記を参考にしてみてください。
自己満足のプロフィールをベネフィットに変換する
ベネフィットのあるプロフィールを作るまで、あなたのプロフィールを見たTwitterユーザーはこのような感想を抱きます。
『この人は良いことを言っているけれど、フォローするほどではない』
つまり、あなたのツイートには惹かれているものの、あなたの人間的な魅力までは感じてもらえていないのです。伸びていないTwitterアカウントを300件ほど観察したところ、ベネフィットとはかけ離れた自己満足のプロフィールが見られました。
『一部上場企業で最短出世』
『まったくダメだった私が〇〇一位を獲得』
『〇〇が大好き。一緒に自由を勝ち取ろう』
すべて「だから何?私に何かメリットがあるの?」と思わせてしまう“自慢話”や“独り言”になっています。
単なる自慢話、あるいは独り言を聞かされて、好意を抱きフォローするTwitterユーザーはゼロに等しいと考えてください。ですから、プロフィールには「あなたをフォローして得られる素晴らしい未来」を提案する一言を入れてほしいのです。
先ほどダメな例として挙げた『一部上場企業で最短出世』はそのまま書くと自慢話に見えますが、切り口を相手目線に変えて『一部上場企業で最短出世した全テクニックをあなたに伝授』とすれば、読み手は「この人をフォローすれば出世を早められそうだ」と感じます。
あなたが発する言葉、1つひとつをすべて“相手目線”に変換できるようになれば、アカウントの魅力度は格段に上がります。※フォロワーさんがある程度、増えた段階で「権威性にフルベット」するのも戦略の一つです。
もう少し詳しくプロフィール文について知りたい方は、「【完全解説】Twitterでフォロワーが増えるプロフィール文の作り方」を参考にしてみてください。
最後に…RT企画はブランディングとは真逆の行動
フォロワーを獲得する方法としてRT企画やコラボ企画に注目し、これらの企画をTwitter上で開催する人がいます。なかには、企画開催を推奨する意見もありますが、私は一切おすすめしません。
百歩譲って「とても大きな影響力を持った“超インフルエンサー”から紹介してもらえる」といった企画なら参加しても良いかもしれません。しかし、それ以外の企画には参加するべきではありませんし、自ら企画するべきではありません。
なぜなら、群れるほど人の価値は下がるからです。
私は営業職、かつ会社役員を務めているのですが、現実世界でも「いつも群れているビジネスパーソン」のなかに目を見張るほどの成果を挙げる人はいません。
イメージしてみてください。お客様との商談に3人も4人も連れていく、一流営業マンを見たことがあるでしょうか。
Twitterもリアルと同じです。仲良しグループを作り、決まった輪のなかで楽しむことに忙しい人たちのなかに、魅力的なアカウントは存在しないのです。群れるようになった途端、ここまでご説明したすべてのポイントを押さえていても「主役級の存在」にはなれないことを覚えておいてください。
※より個人ブランディングを突き詰めたい方は、有料コンテンツをご覧ください。投稿後、3時間で300名の方からフォローいただき、13時間で1,200名の方からフォローいただいた「文章の作り方」をご紹介しています。
ただ、その前にこの記事「【初心者向け】ビジネスに使えるTwitter運用のコツ3選」を読んでおくだけでも”Twitterの勉強”になるはずです。