「提案文を書くのは苦手だ」
「いくら提案文を送っても仕事獲得に繋がらない」
上記のような悩みを持つライターの皆さんへ、本職では営業マン、副業ではセールスライターとして“売り込む”を追求してきた私が、自分自身を営業先へ売り込むいくつかのコツを紹介します。
……と言っても、1つひとつは特別な方法ではありません。
今日からすぐ実践できる方法の積み重ねで、相手に魅力を感じてもらえる提案文の作り方があるのです。私自身の主観だけではなく、実際に複数のライターへ外注している発注者の意見も聞き、提案文の作成時に押さえるべきポイントをまとめました。
Contents
募集文から相手のニーズを読み解こう
Webを主戦場としてライター活動を行っている人は、クラウドソーシングや企業ホームページ、TwitterなどのSNSから営業先候補を探し、募集要項を確認してから提案文を送ることが多いかと思います。
しかし、実際にライターから届く提案文に目を通してみると、募集要項を確認する工程が甘すぎる人の多さに驚きます。
例えば、募集要項に「少額投資の経験者のみ採用します」と記載されているにもかかわらず、提案文に「投資未経験者ですが精一杯リサーチして執筆します」と書いて送ってしまう……といった具合です。これを“募集要項の完全無視”だと気付けない状態は危険です。
「未経験者は応募するな」と言っているわけではありません。投資未経験者のまま提案文を送る行為が誤りなのです。
例えば、大手ネット証券であるSBI証券なら、最短1日で証券口座を開設できます。もし私が先ほどの募集要項を見て提案文を送るなら、SBI証券を開設して少額を入金し、実際に取引を経験してから以下の文言を入れて提案文を送ります。
SBI証券で小額投資を行っています。投資歴は決して長くありませんが、その分「これから投資を始める方」や「取引を始めたばかりの方」の心境を理解できると考えております。
私自身、新米の少額投資家として日々情報を収集し、実践を通じて勉強中の身ですので、似た状況にいる読者さんの”悩みのツボ”を押さえた記事制作に努める所存です。まずは1記事、お任せいただければと存じます。
もし口座開設が募集期日に間に合わない場合は、次回募集までに少額投資を実践し、その際の経験や実践内容をメモできれば理想的です。
そうすることで次回の提案時に「ぜひ〇〇社様のメディアで執筆したく思い、以前募集を拝見してから証券口座を開設し、今日まで少額投資を実践してきました」と熱心さをアピールできます。
あわせて、次回の募集を見逃さないようクラウドソーシングやSNSなら発注者をフォロー、企業ホームページなら該当ページをブックマークし、新着募集がないか定期的にチェックすることをおすすめします。
相手のSNS・ホームページを観察しよう
相手のニーズをくみ取れさえすれば、募集要項の内容を参考に提案文を書くだけでも採用率を高められます。しかし、採用条件が良いなどの理由で応募者数が多い高倍率案件は、ひと工夫を加えて提案文を考えたいところです。
その際、募集要項以外から発注者側の情報を探ると、簡単に提案文のクオリティを高められます。
- 企業が自社HPで募集するケース
- ディレクターがSNSで募集するケース
上記2つのケースを想定して、提案文に工夫を加える考え方の一例を挙げます。
企業が自社のホームページで募集するケース
企業ホームページで「弊社メディアの記事制作を依頼したい」と募集をかけているところへ提案するなら、提案前にその企業の社長挨拶や企業理念に一通り目を通すことで、他ライターとの差別化のヒントを得られます。 例えば、事前にインプットした企業情報をもとに、ライターとしての実績を共有するだけでなく「貴社の理念である〇〇に共感し、記事制作の側面から貢献できればと思い……」と一言添えれば、他の応募者とは違った印象を与えられます。
ディレクターがSNSで募集するケース
自分のチームでは受注した案件をさばけず、新たな人材を欲しているディレクターが、SNSでライターを募集するケースもよく見かけます。この場合は、ディレクターが過去に発信したSNS投稿をさかのぼりましょう。
普段から仕事について発信しているディレクターであれば、過去投稿の端々からその人の「仕事で大切にしていること」や「一緒に仕事をしたいライター像」など、提案文に活かせるヒントを読み取れます。
例えば、普段から「入念な意思共有の姿勢を見せてくれるライターさんは仕事がやりやすい」と呟いているディレクターへ営業をかけるなら、提案文には「事前にしっかり意思共有をさせていただきます」と盛り込めば、それだけで有効なアピールになります。
シンプルに、普段からSNSで投稿を拝読していると伝えても良いでしょう。それだけでも「いつも投稿を見てくれているなら、他の人よりスムーズに自分の仕事の進め方を理解してくれそうだ」と思ってもらえる可能性が上がります。
何の目的にどう貢献できるか考えよう
私自身、数多くの提案文を見てきたのですが、発注者側の目的をくみ取れていないものが大半でした。メディア運営の目的は、クライアントによってさまざまです。
- 読者へ自社商品を売りたい
- メルマガ登録者を増やしたい
- 読者をセミナーに参加させたい
- アドセンス広告で稼ぎたい(収益が読者数に比例)
募集要項に寄稿先となるメディアが記載されているなら、実際にメディアを閲覧して可能な限り多くの記事を確認しましょう。そこから「このメディアはどんな目的で運営されているのか」に見当を付けて、提案文に盛り込むと好意的な反応をもらえます。
ただし的外れな予測で提案文を書くと逆効果ですから、もしメディアの運営目的に見当が付かない場合は、シンプルに「寄稿先メディアの運営目的に貢献できる記事制作に努めます」と伝えるだけでも十分です。
前のめりな貢献の姿勢を示すことで、積極性を評価されて採用率UPが期待できます。
提案文であなたの仕事力をPRしよう
言うまでもなく、Webライターは文章を書く仕事です。
当然、ライターを募集する発注者側は「文章を組み立てる能力が高い人材」を求めているわけですが、その能力が最初にあらわれる部分は提案文です。仮に提案文の段階から文章が支離滅裂だったり、誤字脱字があったりすると採用率はガクッと下がります。
ライター側に「提案文に時間はかけられないが、記事制作では本気を出す」といった考えがあったとしても、雑な提案文を受け取った発注者側は「この人は文章力が低いから依頼したくない」と即断します。
ライター以外の職種はともかく、ライターは“文章力=仕事力”ですから、提案文を書く段階から全力を出しましょう。こちらは記事制作のプロですから、提案文の時点から発注者(提案文の読者)をリードできるレベルの文章を心がけるべきです。
最後に提案文の参考例を共有します。架空の募集案件として「在宅ワーク効率化に関する記事制作者の募集」に応募すると想定し、提案文の具体案を考えてみました。
初めまして、アベヒロミチと申します。
募集要項を拝見し、お力になれると考え応募しました。
私は本業である営業マンのかたわら、空いた時間を利用してセールスライターとして活動しています。限られた時間で最大限の成果を発揮できるよう、自宅の在宅ワーク環境は徹底的に改善してきました。その経験を本件の記事制作に活かせると考えております。
また、寄稿先としてご提示いただいたメディアでは、貴社の製品である○○の販売をゴールに設定しているとお見受けしました。本業が営業マンであり、セールスライターでもありますから、持ち前のセールス力を駆使して貴社製品の成約数UPに貢献できればと存じます。
私自身、ブログによるSEO集客を実践しておりますので、文章力や企画力の参考として以下をご覧いただけますと幸いです。
≫ライター名義のブログや記事URLを添付
現在はスケジュールに余裕があるため、募集条項の条件であれば月〇本の執筆が可能です。実際に在宅ワークを実践しており、なおかつセールスにも強いライターをお探しであれば、ぜひ採用をご検討ください。
提案文に“使い回し感”があると発注者側の心証は悪くなるため、テンプレートだと感じさせない「今回の応募のためだけに書かれた提案文」を意識すれば、より採用率は高まります。
最後に|「自分の売り方」が10倍上手くなる無料講座
“自分”という商品の売り込みが上手な人は、どんどんと好条件な仕事を獲得していきますし、下手な人は低単価な仕事でずっと消耗しています。
1文字書いても1円未満という過酷な世界があると知り、どうにか自分の売り込み方を知って好条件な仕事を獲得してほしい……との思いから本記事を書きました。
そしてもう1つ、自分の売り方を学ぶために最適なコンテンツを案内できればと思い、以下の無料メルマガをご用意しました。
講義内容の大筋は「ブログとSNSを活用したセルフブランディング論」ですが、セールスライティング技術を活かした自分の売り込み方についても存分に説明しています。クライアントワークに応用して、好条件な仕事を勝ち取るためにご活用ください。
また以下記事では、Webライターがブログ運営をスタートし、得られるメリットについて解説しています。上記の無料メルマガと併読していただくことで、着実な売上UPが狙えますのでご一読ください。