セールスライティング

ライターが思わず「仕事が辛い」と思う5つの瞬間と解決方法

ライターを始めて間もない時期、特に1年目は多くの辛い経験をするはずです。辛い境遇も難なく越えてしまえるほど、プロライターを目指す全員が鋼のメンタルを持っていれば良いのですが、実際には「もう辛い。無理だ」と心が折れて脱落するケースが多々あります。

大勢の挫折エピソードを見聞きして以降、私はその問題の解決法を考えてきました。

正直、今すぐメンタルを十分に鍛えることは不可能だと思っています。それよりも、先輩ライターが経験した辛かったエピソードを知る方が「皆同じ経験をしている」と勇気付けられるはずだ……と考え、本記事で辛い経験を共有することにしました。

私1人のエピソードではなく、知人のライターに聞き込みをして体験談と対処法をまとめています。辛い境遇に立たされて脱落する人を減らすため、ぜひライター仲間にも共有していただけますと幸いです。

文字単価が安くて売上が増えない

この点に関しては、私の経験則をもとに具体的なアドバイスができます。実際、私はライターとしての初仕事で文字単価10円の仕事をいただいており、それ以降も一般的に“高単価”とされる水準でしか対応していません。

1文字あたり1~2円程度の低い文字単価で消耗しないために、あなたに実践していただきたいことは3つあります。以下を愚直に実践すれば、1年も経たないうちに文字単価は2倍、3倍と上がるはずです。

・人材の代替性が低いジャンルを探す
・売上を作れるライターになる
・個人ではなく法人と取引する

具体的な行動プランを立てていただけるように、各項目を深掘りして解説します。

人材の代替性が低いジャンルを探す

まず「すぐにライターを補充できる」と思われている分野では、高単価ライターは生まれません。例えば芸能やファッション、エンタメなどは報酬がごく少額でも書きたい人が多い分野です。ある意味、誰でも記事を書けるため文字単価が1円未満となることも珍しくありません。

一方で金融やIT、住宅(住宅販売やリフォーム)などのやや高度な知識が求められる分野は、慢性的な人材不足が続いているため文字単価は高い傾向にあります。このあたりの文字単価は3~7円程度ですから、1時間に1,000字書ければ時給3,000~7,000円になる計算です。

そして、金融やITと聞いて「自分は詳しくないから無理だ」と感じる方も多いのですが、全く知識がない状態からそれらの分野に飛び込んで成功しているライターは大勢います。

金融分野に飛び込むために株式投資を勉強して実践してみたり、ITに強くなるために片っ端から最先端のサービスに触れてみたり、実践を通じて効率良くインプットする方法はいくらでもあるのです。

売上を作れるライターになる

Web業界から必要とされているライターは、2種類に大別できます。

・集客を担うライター
・売上を作るライター

例えばSEO記事やSNS投稿を代筆するなら集客を担うライターですし、ランディングページ(LP)やステップメールを書いているなら売上を作るライターです。私の経験上、発注者は売上を作る側のライターへ多くの報酬を支払います。

というのも、集客用の文章は品質がそこそこでも数の多さでカバーできるのですが、売るための文章は“売る技術を理解している人”が書かなければ全く効果が出ません。だからこそ、セールスの技術を学んでから文章が書けるライターは高単価になりやすいのです。

今、あなたはどちら側のライターでしょうか?

あなたが集客を担うライターなら、セールス技術を学んで「集客記事も書けるセールスライターです」と売り込めば、それだけで受注単価は上がります。発注者側にとって便利な人材だからです。 一方、あなたが売上を作るライターであるにもかかわらず、文字単価が低いことに悩んでいるとしたら“技術の安売り”をしている可能性を疑ってください。売上を作る側に回れるライターは、割合としてはまだ多くありません。適正価格がどの程度か再考してみてください。

個人ではなく法人と取引する

個人からいただく仕事と法人からいただく仕事を比較すると、大抵は法人案件の方が高単価となる傾向があります。

イメージしてみてください。

個人が自分の財布から支払う10万円と、法人が会社の口座から支払う10万円の重みは一緒でしょうか?

……そんなはずはありません。個人が財布から支払う10万円の方が、支払いの負担は大きいはずです。だからこそ個人との取引より、法人と取引をした方が文字単価は上がりやすいのです。

個人と取引をして文字単価が1~2円程度だったライターが、取引先を法人に絞るだけで文字単価の平均が5円以上になった例も知っています。個人との取引を否定する意図はありませんが「文字単価が低くて辛い」と悩んでいるなら、一度取引先を法人に絞ってみてください。

法人に営業をかけて、バシバシと受注に繋がっている提案文(営業メール)の書き方は以下の記事にまとめています。

≫仕事獲得の可能性を10倍上げる提案文の書き方【プロライター直伝】

長期前提の仕事が突然なくなることも

私は副業ライターなので本業で収入を確保できますが、長期前提の仕事が突然打ち切られたときは「もしフリーランスでこの状況に遭遇すると辛いだろうな」と感じました。何度か長期前提の仕事が消滅した経験から、ライターは少なくとも以下に気を配るべきだと考えています。

・常に複数社と取引できるように営業を怠らない
・過去に取引が終了した相手へ定期的に連絡する

突然案件が途切れても困らないよう、取引先が1社や2社しかない状態は避けるべきです。安定的に仕事がいただけるように、常に複数社と取引ができるだけの営業活動を続けましょう。

「今の仕事で手一杯だから新規開拓はやめよう」と思う気持ちも理解できますが、安易に自分の限界を決めるとキャパはいつまでも広がりませんし、ライター活動という“ビジネス”の規模が大きくなることもありません。

どんどん営業をかけて抱えている案件の新陳代謝を起こさない限り、より好条件な仕事とめぐり合う機会も増えないため、リスク管理や自己成長などあらゆる理由を考慮して「ライターは常に営業活動を行うべき」と考えています。それが辛い経験の予防策となるからです。

また、定期的に過去の取引先への呼びかけを行うこともおすすめします。自社メディアのみ運営している取引先の場合、呼びかけから仕事へ発展する可能性は低いのですが、相手が編集プロダクションやWebディレクターなら抱えている仕事を流してもらえる見込みがあります。

以前、お世話になったアベヒロミチです。直近で〇〇や■■の仕事をお任せいただくことが増え、それらの分野の知見が蓄えられてきたため、ぜひ同分野の執筆案件で人材確保が難しい場合にはお声がけください。

簡単な挨拶とともに、上記のようなメッセージを送ることで受注に繋がることは珍しくありません。一度取引が途切れたとしても「縁が切れた」と思わず、時間を置いて連絡を取ってみてください。そこには新たな長期案件を掴むチャンスが潜んでいます。

クライアントの修正依頼が厳しすぎる

ライターになれば誰でも、クライアントの手厳しい修正依頼に落ち込むものです。私自身、クライアントから「安心してください。もう二度と頼みませんから」と激怒されたときには、久しぶりに頭が真っ白になりました。

「どんな文章を書いてクライアントを激怒させたのか」が気になる方は、こちらの記事もあわせてお読みください。取引先のガチ切れを回避するために役立てていただけると幸いです。

≫【例文9選】Webライターがクライアントをガチ切れさせた文章の書き方

上記の件は私の力量不足によるものですが、もしあなたが理不尽な修正に悩んでいる場合は話が違います。単に相性が悪いだけ……という可能性もあるため、今のお仕事をこなしつつも“あなたを評価してくれるクライアント”を探す方向で動いてみてください。

また、自ら考案した企画の記事化を他のライターさんへ依頼し、身銭を切ってクライアント側の心理を体験する手もあります。「あなたが運営しているブログに寄稿してもらう」という形式で依頼し、納品された記事を活用すれば無駄がありません。

営業活動に時間が取られる

使える時間を営業活動に奪われて、肝心の「書く」ことに時間を使えず辛い経験をしたことはありませんか?

これにも効果的な解決法があります。あなたが新規顧客を開拓するのではなく、相手があなたという人材を発見できるようにマッチングの仕組みを整えれば良いのです。

・ブログ
・note
・Twitter

上記の発信媒体を運営して「私は〇〇ができるライターだ」「直近ではこんな記事を書いた」と自分の認知を広げる工夫をすれば、次第に発注者から声をかけられるようになります。

特にブログはお勧めしています。”自分の名刺代わり”になり、”勝手に営業活動”をしてくれるからです。

通常、ライターから営業をかける場合は「私に仕事を任せてください」という構図になるため、取引の主導権は相手が握ります。一方、発注者から指名された場合はあなたに取引の主導権があるため、契約条件をコントロールしやすくなるのです。

発信活動に時間を取られる点は大きなデメリットに思えますが、それを補って以下のようなメリットが期待できます。

・一度作った発信が営業効果をもたらし続ける
・発信を通じて相手に人柄を理解してもらえる
・「自分で集客している」という実績が作れる
・最終的に営業ゼロで十分な仕事を確保できる

発信活動は一昼夜で目に見える成果が出るものではないため、先が見えずすぐ挫折してしまう人が多いのですが、PDCAを意識して運営を続ければ着実に効果があらわれます。

正しい努力の仕方を知っていただくために、ライター向けの発信方法をこちらの記事にまとめました。営業時間ゼロを目指す方は、あわせてお読みください。

≫Webライターの売上UPを実現するブログ運用方法

労働集約型だから積み上がりにくい

気分が乗らなかったり、体調を崩したりして執筆量が落ちれば、来月に振り込まれる原稿料は減ります。過去の記事から今月の収益が発生するブロガーや、出版した書籍から印税を得続けられる著者とは違い、ライターは働いた分しか収入を得られないのです。 実際、現役のフリーライター複数人から「労働集約型だから手を動かさないと稼げないのが辛い」と聞きました。この問題を解決するために、自分の労働力を投下し続けなくても収益を得られるビジネスを持っておくべきだと考えています。

労働力に頼らず収益を得られるビジネスの1つに、コンテンツ販売があります。

1.自分の知識や経験を1作品にまとめて販売する
2.ブログやSNSで宣伝して作品の認知度を上げる
3.口コミが増えて自分の作品が継続的に買われる

要するに、先ほど紹介した“営業時間ゼロを目指す方法”の応用です。この3ステップを実践することで、私はライターの収入とは別に毎月まとまった金額を得てきました。

まずはライター活動を軌道に乗せるべきですが、安定的に仕事を抱えられるようになった段階から、後述する無料メルマガを参考にコンテンツ販売の実践を検討してみてください。フリーランス特有の「自分が働かなければ収入ゼロになる」という不安が解消されるはずです。

最後に|ライター活動を強化するメルマガ

ライターを始めたばかりの時期は、多くの辛い経験に遭遇します。それが“当たり前”ですから、必要以上に悲観しなくても大丈夫です。長く落ち込むよりも「辛い状況をどう打破するか」と向き合い、いち早く解決へ導くために行動を起こしましょう。

本記事がそのヒントになれば幸いです。

そして、あらかたの辛い状況を克服したあとに訪れる「自分が働かなければ収入が途絶える」という問題を克服するために、コンテンツ販売へ挑戦してみてください。私自身が実践して結果を出せたやり方は、以下ページで案内している無料メルマガからご覧いただけます。

≫ライターが収入源の強化するための無料メルマガ

そして、ブログを名刺代わりにする”営業戦略”を練り、法人様より案件を受注してみてください。

文字単価は上がり、営業活動の時間は劇的に減り、成約率は飛躍的にアップします。本業も忙しい私が収入の柱を立ち上げるには、このブログ戦略しかないと思ったほどです。

ぜひこの記事を何度も読み直して、血肉に変えていただければと思います。

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