「安心してください。もう二度と頼みませんから」
クライアント様より、最低な評価を得たうえにハートブレイクしそうな言葉を頂戴した経験を元に、この記事を執筆しています。
初心者Webライターの方には、ぜひ最後までこの記事を読んでいただきたいと思っています。この知識を持たずしてWebライターの案件を受注してしまうと、私のようにクライアント様を激怒させてしまう可能性があるからです。
それでは、例文付きで”失敗しない文章の書き方”をご紹介します。
Contents
例文9選!Webライター向け「失敗しない文章の書き方」
「最低限、この知識は必要だよね」という内容を例文付きでご紹介しております。
Webライター駆け出しの方や「副業でライターを目指そうかな!」と思っている方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
例文①主語と述語のねじれ
「ねじれ」とは、主語と述語が正しく対応していない状態のことです。例えば、次の例文は、主語と述語が結びついていない「ねじれ文」といえます。
例文(改善前)
「彼女の特技は、フランス語を話します。」
主語「彼女の特技は」と述語「話します」が正しく結びついていないため、やや違和感があります。下記のように改善すると、違和感がなくなるはずです。
例文(改善後)
・「彼女の特技は、フランス語を話すことです。」
・「彼女は、フランス語を話すことを得意としています。」
主語と述語のねじれがなくなり、読みやすい文章に生まれ変わりました。ぜひ、これからはねじれ文を意識して書いてみてくださいね。
例文②修飾語と被修飾語は近づける
修飾語と被修飾語を近づけることによって、正確な意味を読み手に伝えることができます。※修飾語とは「他の文節を詳しく説明する文節」、被修飾語とは「修飾語によって説明される文節」のことです。
例文(改善前)
「とてもきれいな札幌の動物園があります。」
この文章は2通りに理解することができます。
①札幌がとてもきれいであるという理解
②動物園がきれいであるという理解
”動物園がきれい”であることを正確に伝えたいのであれば、次のように修飾語と被修飾語を近づけてみましょう。
例文(改善後)
「札幌にはとてもきれいな動物園があります。」
Webライターが読み手に対して、伝えたい意図を正確に伝えるためには「きれいな=修飾語」と、「動物園=被修飾語」を近づけることが大切です。
例文③並列助詞の単発使用
「〜したり」「〜たり」は、2つ以上の言葉を等しい関係でつなぐ並列助詞です。文法上は繰り返して使用するのが正しい使い方とされています。
例文(改善前)
「この時計は、水に濡れたり、雑に扱っても平気です。」
並列の言葉を並べるときは、1回でも「たり」を使えば、すべての並列な言葉に「たり」を重複させる必要があります。
例文(改善後)
「この時計は、水に濡れたり、雑に扱ったりしても平気です。」
例外として、”一つの言葉”に対して用いるのであれば、並列助詞を単体で使用しても問題ありません。
<例外>
「この時計は水に濡れたりしても平気です。」
例文④大切な一文字が抜けている
大切な一文字が抜けることによって、「話し言葉」としてみなされます。プライベートや個人が書くブログでは、使用しても特に問題ありません。ただ、ビジネス文章や丁寧さを重視するメディアであれば、話し言葉はNGです。
例文(改善前)
「UNIQLOのシャツは、サラッと着れると評判です。」
例文(改善後)
「UNIQLOのシャツは、サラッと着られると評判です。」
例文の文章では、”ら”が抜けていました。もちろん、クライアント様が「ら抜きの話し言葉でOK」と指定があれば、使っても問題ありません。ただ、指定がなければ話し言葉は避けておくのが無難でしょう。
例文⑤「形容詞+です」の表現
「形容詞+です」表現は、原稿執筆の現場では「使わないほうが良い」とされています。中堅Webライターの方の中でも、知らない方が多い表現方法です。
例文(改善前)
「このはちみつは、とても甘いです。」
例文(改善後)
「このはちみつは、とても甘い自然食品です。」
この「形容詞+です」表現は、文化庁が昭和27年に「平明・簡素な形として認めてよい」と公表しています。Webライターの原稿は簡素な形で納品するべきものではありませんから、出来得る限り避けておくべきでしょう。
補足:他の「形容詞+です」
「楽しいです」「美味しいです」「面白いです」「安いです」など
例文⑥馴れ馴れしい表現
初心者Webライターの方に多いのが「〜なんです」という話し言葉です。一般的には稚拙な表現とされる言葉遣いですから、原稿で使用するのは避けておきましょう。
例文(改善前)
「一枚羽織るだけでワークテイストが楽しめるんです。」
例文(改善後)
「一枚羽織るだけでワークテイストが楽しめます。」
一般的にはNGとされる言葉遣いなのですが、10代向けメディアなどでは、よく使われる表現でもあります。改善前の文章のほうがよいとされるケースもあるので、迷ったときはメディア担当者に質問することです。
例文⑦句点は括弧の注釈のあとに打つ
文章の最後に注釈を入れる括弧がある場合は、”句点を一番最後に打つ”というルールがあります。
例文(改善前)
「設備の保証は1年です。(アプリの登録で2年に延長)設備の不具合は〇〇までご連絡ください。」
句点を打たないと、次の文章が来たときに情報が混乱してしまいます。
例文(改善後)
「設備の保証は1年です(アプリの登録で2年に延長)。設備の不具合は〇〇までご連絡ください。」
後者のように句点を打てば、注釈の情報は設備保証の延長を指すのだとわかります。句点の位置は終点を示すだけではなく、正確な情報を伝えるために使用します。ただし、括弧の中が文章全体の注釈の場合には、括弧の前に句点をつけます。
<例文>
「自宅で遊べる玩具を開発したことで成功をおさめた。(マーケティング部田中太郎)」
例文⑧不要な言葉の削除
「さきほども説明した」「前述では」などの言葉は、Webライティングでは基本的に削除対象になります。
例文(改善前)
「さきほども説明した通り、アメリカシリコンバレーが開発した世界最強レベルの空気清浄機です。」
例文(改善後)
「アメリカシリコンバレーが開発した世界最強レベルの空気清浄機です。」
削除せずに、どうしても入れる場合は”明確な場所”を指し示してください。
<例文>
「オススメ家電7選」の項目で説明した通り、アメリカシリコンバレーが開発した世界最強レベルの空気清浄機です。
「経費が増えるから」という理由で、明確な場所に挿入する書き方を嫌うクライアント様もいます。クライアント様はWebライターに対して、「1文字◯円」という報酬を支払っているので、無駄な言葉は極力削除したいというのが本音です。
例文⑨コンビニ言葉は避ける
「〜になります」の表現は、”変化した”場合以外では誤用です。「コンビニ言葉」と言われるもので、普段からなんとなく使ってしまうWebライターさんがいます。
例文(改善前)
「新発売のうまい棒は100円になります」
「期限は来週になります」
例文(改善後)
「新発売のうまい棒は100円です」
「期限は来週です」
ただ、新発売のうまい棒が50円から100円になったことをお知らせするのであれば「なります」で問題ありません。”変化した”場合は、問題なく使用できるからです。
私自身も気を抜くと使ってしまいやすい表現なので、注意して書くようにしています。
誰でも90点をとれる文章の書き方【例文付き】
初心者Webライターの方に「絶対に押さえてほしい文章の書き方9選」を紹介しました。読み終えた感想はいかがでしょうか?
「理解できなかった部分はなかった」
「できていることばっかりだった」
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